高山右近の子孫が大分に居られた
この記事の見出し、高山右近と呼び捨てでは申し訳ない。キリシタン大名高山右近先輩である。徳川家康によって国外追放されたが、フィリピンにおもむいて、現地で王様のように尊敬された押しも押されもせぬ日本男児である。 この大先輩の直系のご子孫が2人、今も国内に居られることを、中津扇城教会の柴田先生からお知らせがあった。しかも、その中のお一人がこの大分市におられると言う。聞けば、その祖父にあたられる方は昭和初年、大分市の市長をされていた方だ、と言うのである。 私はそのお話に飛びついた。その祖父の方は、私の叔父釘宮徳太郎の無二の親友、高山さんではないか。失礼ながらお名前は忘れたが、今も大分市で堅実な経営をしている高山活版の創業者であり、そして大分市の初代の市長さんであった筈だ。 * この大分市は元々大分町だが、大正初年に市制をしいた。さらに別府に向けて路面電車を敷く(京都市に続いて国内第2番目である、東京はまだまだ)。 今も活発な航路運営している西大分港は広大で沢山の船舶を浮かべている、大きい港湾である。こうした建設も多分、高山市長の時代ではなかったかと思われる。 私の叔父・釘宮徳太郎は事業家としても有能な人であったが、特に私利私益に心を動かさず、ひとえに公益のため働く人である。地方自治体にも経済界にも、宗教的感化力を以って、遠慮無く大いに活躍した人である。この叔父と親友であった高山さんの人柄も又、どんな人であったか、容易に察することが出来る。この方の孫にあたられる方に先日お会い出来たのである。嬉しかった。続く話は又……。《く》 クリスチャンマンガ作家待望論 私が時々自慢することがある。昭和30年頃だったか。こういうことを言っていた。 「今に見ていろよ、日本のマンガが世界を席巻する時が来るんだから」 その頃だっただろう。私は初めて白土三平の「忍者武芸帳」を読んだのだが、手塚治虫以上に衝撃を受けた。これからはマンガが文学界の中での一ジャンルを形成すると思った。 必ずや、一流紙の書評欄にこういう劇画やマンガ本の評が登場することがあろうと思った。その後、事実そうなって行った。 教会の真面目な先生がたには、マンガについて偏見を持っておられる方も、当時は多かったかもしれないが、そのくせ、その方も少年少女時代には多分マンガをたくさん読んだことだと思われる。 マンガは分かりやすくておもしろい。子供の読んでいるマンガを大人も読んでみて、これは良いなと思ったら、その子どもの前で褒めもするし、また自分も同じ作者のものを捜し見るのも良い。もっと面白いものが見つかる事があるに違いない。 悪いマンガだと思ったら率直に悪いと思う理由をその子に言ってやり、話し合ってみてもよい。必ずお子さんとの関係に良い結果を生むだろうと思う。 ともあれ、この頃は子どもよりも大人のほうが熱心に読んでいる。もちろん悪いマンガや劇画も山ほどある。それはしかし他の出版物やビデオでも同様である。 ともあれ、私も昔は子どもから借りてよく読んだのです。「エースをねらえ」や「ガラスの仮面」などでしたですねえ。(なるほど昔の話ですなあ)。 * その頃、一番良い、いや一番凄いと思ったのは手塚治虫の「火の鳥」であった。特に、この「火の鳥」の黎明篇が良かった。ただし何故か知らぬが、その初版は絶版になっている。その後、描き変えて別のストーリーになっている。残念である。 私に言わせれば、あの初版は絶対に良かったと思っているが、私の勘違いだろうか。ニュー・エイジ風ではあったけれど、宇宙と神とキリストという三観点が、良く分かる劇画だった。 初心の人に霊的宇宙観を理解させるにはもってこいの作品で、私は自分の教会の信徒諸君に自費で20冊くらい買って配布したほどである。 こうした経験から、私は是非とも、キリスト教的な霊的思想を深く秘めた長編マンガを描く人が出てくるのを待っているのだ。 私の望んでいるのは決して、よく見る「聖書物語」のマンガ化ではない。キリスト教的お説教の劇画でもない。 極端に言えば、キリスト教じみたお説教の片鱗も無くてよい。ただただ、大人も子どもも喜んで読める物語でよい。 この頃は、大人も盛んにマンガを読むから、この意見は今なら当然の意見と思えようが、実はこの原稿を初めて書いたのは20年も前のことで、本気で大人に向けての伝道用、もしくは信仰啓発のマンガが出て欲しいと書いたのだが、寄稿先の編集者からボツにされた。(古林先生だったら採用してくれたと思う)。 それは当時としては、無理も無かったのだ。こういう言い方をすれば、少々非難も浴びようが、マンガを書ける人は大抵信仰が分からず、信仰を持っている人は多分マンガなんか書くはずもない真面目な人。そんな風に思われていたのかも知れない。 マンガなど書く人は多分、非常識なオカシな人間であろうと、一般の人は思っていたかも。そんな奴に信仰の事は分かるものか、とも思うわけだ。 逆に言えば、信仰の人はオカタイ人たち。ユーモアなんて一カケラもない。マンガなんか描けるはずがないと思っている。これは両方とも大間違い、大いなる誤解です。 * 私が真剣に願っていることは、真の福音をマンガに描ける人の出る事です。 今、本気でマンガを描きたいと思って居る人、その人が本当にキリストの福音をしっかり握っているのなら、その方に言いたい。本気でマンガで福音を世に知らせようと、さっそく描き始めてください。そうなれば、なんと素晴らしいことでしょう。 「私はまだ下手だけれど、描いて見ようかしら。キリスト教の福音雑誌だったら、少しは下手でも採用してくれるか知れない」 そんな遠慮は絶対しないこと、世に出しても絶対評判になる「名作」を描こうと頑張って下さい。 しかも、そこに本物の信仰が見え隠れしていて、キリスト教とは一般の人には分からないが、キリスト教の本質が底を縫って流れているマンガ。読んでしまったら、何か違う、人生を考えさせる、宇宙的感想に胸がどよめく、そういうマンガが欲しいなあ。 そうしたマンガ観を、実は永井信義先生がクリスチャン新聞福音版五月号に書いておられた。そのようなマンガの例として、チャールズ・M・シュルツの「ピーナッツ」を上げていた。スヌーピーや、その飼い主チャーリー・ブラウンなど、みなさんの大好きなキャラクターが一杯の作品です。 この漫画の作者シュルツの言葉として、永井先生が以下のように紹介しています。 「……マンガの中に何も意味を込めないなら、むしろ何も描かないほうがましだ。含みのないユーモアには値打ちがない」と述べています。そうですね、聖書に示されている、そして、その漫画の中に込められている知恵やユーモアに隠されている真理をしっかりと読み取って、私たちの人生に活かすことができればと願うものです。 そうです。マンガだからと言って、福音の本質を些かでも削りもせず、歪めもせず、本物の信仰を一級の腕で一級のマンガを描いてほしい。それが私の願い、夢です。みなさん、私と一緒に声を上げて叫んでくれませんか。 「クリスチャン・マンガ作家、出でよ!」と。《く》
by hioka-wahaha
| 2008-06-03 15:21
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