《今週の聖句》 人をゆるしなさい 「我らに罪をおかす者を、我らがゆるすごとく、我らの罪をもゆるしたまえ」(「主の祈り」より マタイ福音書六・12参照) まじめに考えるクリスチャンにとって「まだキリストの福音に接せずして、(そこで当然の事ながら)キリストを信じなかった人は、果たして天国に行けるのですか」という質問くらい困るものはない。聖書に従うと「イエスの御名のほかに救わるべき名は天下にない」ということだから、甚だ困る。 ともあれ、もし万一、キリスト信仰ぬきで天国に行ける人があるとすれば、それは、人を許す人だと思う。あなたを裏切り、あなたに不義をなし、あなたの仇である人をゆるし、愛しなさい。そのような人を、教会に行かなかったからと言って、神は捨て給わないと、私は思う。(教界の大先生に叱られそうですが。) (1978.10.29週報「キリストの福音」より) 聖書へのあこがれ 人間は、自分にないものを見てあこがれるのであります。明治以来、日本人にとって「天使のような可愛い顔」とは、西洋人の幼児のような顔のことでありました。現在でも、良いプロポーションとか、良い姿勢というのは、西洋人を尺度にして言っているようです。 反対に、西洋では(十九世紀のフランス)浮世絵の影響で、画家たちはしばしば実際のモデルより足を短く描いて、日本人の体にあこがれたのであります。西洋人は日本人の赤ん坊を見ると「本当にすばらしい」とため息をつきます。よく考えると、中世画家のかいた聖母子像そっくりの顔なのですね。彼らは東洋人の神秘な顔にあこがれているのです。 最近、西洋の人々が禅やヨガにあこがれるのも、同様でしょう。考えてみれば、世界の重要な宗教は、すべて東洋に発生しているのです。しかし、その中でも仏教やインドの神秘主義は、あまりにも汎神主義と唯心主義の度がすぎて、個人と社会の具体的改造への努力に欠ける処があるように思えます。それに比し、キリスト教が東洋の西のはし(ヨーロッパ、アジヤ、アフリカのクローバー型地形の中心にあたります)に生れ、まず主我性のつよい知性と技術の西洋に伝えられた事は意味がふかいと思います。 日本人が、明治以来西洋にあこがれ、その制度と技術を受け入れて、国民皆教育勤勉出世主義で近代化をはかり、ここ百年間(特にこの二十年間)でみごとな成長を遂げた事は、中国の副首相に今更指摘されるまでもない事です。しかし、日本人は制度と技術を受け入れて、西洋の心を受け入れませんでした。特に、キリスト教に対しては理由なき抵抗感をもっています。これはキリシタン禁制以来数百年間の日本民族の潜在意識に刻まれたキリスト恐怖症の傷のためでしょう。 しかし、日本人の心のすべての面が扉を閉ざしているわけではありません。平均的日本人が、キリスト教的なものに対して、多少とも心を開いている面が三つあると思います。それは 1.修道女などの清楚な姿 2.さんび歌(特に曲) 3.聖書 先日の大分ナザレン教会の集会で、車女史の証しされた言葉の中に、「私は初めてある伝道者に会った時、その喜びの顔、その平和な姿に心打たれた。みなさん、クリスチャンの姿は大切ですよ」とありました。敬虔なクリスチャンの姿は、一般日本人の心をゆさぶります。 次に、さんび歌です。長い伝統をもつキリスト教のさんびのすばらしさを、私達は人々に伝えましょう。聖歌四〇二番をきいて、その意味は分らず、そのメロディだけで、回心した実例さえあるのです。 しかし、修道女の姿や、さんびの歌は、人の感情をうるおしても、なかなか信仰への意志的求め心を引きおこさぬものです。同様に「キリスト教を信じませんか。信仰に入れば平安になりますよ。生き甲斐を感じますよ」と言われても、それは情緒的訴えですから、「それでは何宗でも同じですね。安心立命が宗教だね」と、こうなるのです。 しかし、聖書は違います。聖書を読んでもらうと、聖書はコトバですから、読む人に理解を与えます。そして聖書は神の霊感による御言ですから、読む人の魂にたしかな変化を与えます。聖書は神の本である、不思議な本であると実感させます。 ありがたい事に、聖書は多くの日本人に親近感をもたれ、一種のあこがれすらあります。信者にならなくてよい、教会に行かなくてよいなら、聖書の中身を知りたい、そういう日本人は多いのです。 「聖書を学ぶ会」を開こうではありませんか。 (1978.11.5週報「キリストの福音」より)
by hioka-wahaha
| 2016-07-15 10:08
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