《信仰短言》 沈香もたかず、屁もひらず、熱きにもあらず、冷やかにもあらず、信仰もあるようで、無いようで―――。こういう人間になりかけていると気づいたら、一晩くらい無理して起きて祈りなさい。その晩、神様と約束したことを、次の日から、奥さんから叱られようと、社長から「首きる」と言われても、友人から、「変人!」と言われても、必ず実行するとよい。 会社は首になり、女房には逃げられるかしらんが、神様の世界は少しは分るようになります。 (1976.1.18「キリストの福音」より) 聖書と祈祷 聖書と祈祷に、一日に一時間ささげよう。これは、この一月四日におねがいした、今年の目標の一つです。 勿論、人により、その事情により、一時間が、三十分になっても二時間になってもかまわない。それぞれの、神様との相談できめてください。 マナの事蹟(出エジプト十六・14~20)より学びましょう。多く集めたものも、少なく集めたものも計ってみると、同量一オメルであった。聖書をよむ時間の量も、このマナの事蹟に似ています。しかし、できるだけ、最良の時間を、できるだけ多く取って下さい。 次の日曜日(一月十八日)の説教テキストは、出エジプト記第二十三章より選びますので、お読みになっておいて下さい。何度も、何度も、音読し、そして祈り、又祈っては読む、そういう風に読んで下さい。 (1976.1.18「キリストの福音」より) 神の慈愛はかわらず 神の慈愛は、天地に満ち満ちている。すべての造られたもの、わけてもその内の最高の作品である人間に対して、神の慈愛は、こぼれ落ちんばかりに、満ち溢れている。 然るに、おかしな事に、人間はその慈愛を拒否する。イエス様のたとえ話に、王の婚宴にまねかれて、これを断わる者たちの話がある。畑に行くとか、牛を買ったからとか言って、理由にもならぬ理由をたてにして、折角の王様の招待をことわるのである。 それは、当時の社会にあって、あり得る筈のない、とっぴな例話であった。そこに、この例話の面白さがある。現代風になおして言えば、天皇の園遊会に招かれるとか、アメリカ大統領の晩餐会に招かれるとかいうような、名誉この上もない話で、然も旅費ホテル代向こう持ちというような、断る筈もない結構な話なのだ。そういうタナボタ式のいい話を、一方的に断ってしまうという、非常識なおかしな話を持ち出しておいて、どうだ、それよりももっと不思議でおかしな話があるぞ、どうだい、神様のせっかくの愛を拒否するとはねェ、と言いたいのが、イエス様の胸の内だ。 この、不思議な神の招き。招いたからには、礼服までも貸してやろう。恥はかかせまいという神様の寸法だが、この寸法が、人間の間尺に合わぬ。ごたくを並べて、神様の処に行かぬ。古代の中東の王宮には、王宮に用意した礼服があった。招待客は、その礼服に着がえて招宴についた。自分の自前の服を脱ぎたくない、ヘンに高慢な人間は、王宮に入れないのである。(マタイ二二・11―14) ルカ福音書十五章に出てくる放蕩息子にも、自分なりの言い分はあったろう。然しともかく失敗であった。行き倒れ、飢え、そして破れ、くだけた。奴隷になってでもよい、とにかく自分のやり方をすてて、父の家に帰るのである。父の慈愛のもとに帰るのである。 必要な事は、神の慈愛のもとを、離れぬ事である。(ローマ一一・22)。ただ、ただその慈愛をはなれず、そこにとどまっておればよい。そのような素晴らしい神の慈愛に召し給いし、「神の賜物と召とは変ることなし」(ローマ一一・29)と言う。この不変の召し、賜物を信じるから、私の信仰は不動である。(一九七五・一二・三一夜 越年祈祷会) (1976.1.18「キリストの福音」より)
by hioka-wahaha
| 2014-08-27 17:19
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